鹿児島紀行4

20231110

第1日目4

私が、ジムでトレーニングを始めて少し経ってから、てっきり先に風呂に行ったものだと思っていた家人が、ジムの入口ドアを開けて、にこにこしながら近づいて来ます。「今、エステの受付にお風呂が済んだらお願いしますと予約を入れました。」と嬉しそうに宣まうではありませんか。「それは良かった」以外に返す言葉はありません。

ダンベルは、1kg~20kgまで揃っています。1kg~10kgまでが1kg刻み。10kg~20kgまでが2kg刻み。今の私には、20kgまでで十分過ぎる程です。(滞在期間中、20kgは、頭上に挙げる動作はせず、(出来ず)、ベンチに片手を突いて、もう一方の手で引き挙げる動作{ダンベル・ロウ Dumbbell Row、(ワンハンド・ローイング One Hand Rowingとも云う)}のみで使用することとなりました。65歳のときは、24kgを頭上に挙げていましたので、この5年で確実に衰えたことになります。

トレーニング後に「源泉掛け流し温泉」と入口に掲示されている風呂場にルームキーカードを使って入ります。入ってすぐの処に給水サーバーがあって、備え付けの小振りの紙コップに2杯飲み干してから、風呂を出てまた飲むので、この紙コップを洗面台の人手に触れない邪魔にならない所に置きます。

ロッカーは、初めてだと少々まごつくでしょう。失敗しないよう、ロッカーが空の状態で、何度か、暗証番号を自分で決めてから開け閉めの確認をし、自信を得た後、靴下、運動着を脱いで納めます。(運動靴は、入口手前側方の下駄箱に収納済み)どのロッカーに収容したのか忘れないようにしっかりとロッカーの位置と番号を覚えます。(案の定、2日目の風呂場で、爺様がロッカーの扱い方と場所が分からなくなって困っていたので助け舟を出しました)

備え付けの白地のタオルを持って、風呂場のドアを開け、かけ湯を手桶7杯程度(10杯はやり過ぎ?)を体に掛け、よく洗って綺麗にしてから、手前の浴槽に入ります。(奥の方にドアを開けると同じくらいのサイズの長方形の浴槽があって、向こう長辺側が開口していて、半露天風呂となっています。ビルの5Fですので、目隠しの仕切りはあります。)湯の中で、疲労した腕や肢を揉み解します。5分程、浴槽の壁にもたれながら、ぼ~としました。

一旦、湯舟を出て、洗い場で熱いシャワーで頭を良く洗います。シャンプーは、年齢のせいか、頭が脂ぎることがなくなって、数回に一度しか使用しません。今日は、熱い湯のみ。体全体も熱いシャワーで良く洗い流し、石鹸は使いません。というか、温泉では、石鹸で体を洗うことは殆どありません。皆さんが、親の仇のように頭や体をゴシゴシ洗っているのを見て、いつも不思議に思ってしまうのは、おかしいですか。

仕上げに奥のドアを開いて半露天風呂に浸かります。外気と直接、繋がっているのは良いものですね。開放感があって、贅沢感に満ち溢れています。暫し、一人の時間を楽しみ、一人客が入って来たのを機に、一拍置いて湯舟を出ます。最後に軽くシャワーを浴びます。

腰に、風呂場に備え付けてある白いバスタオルを巻き、先程の紙コップの状態を確かめ、給水サーバーから、今度は3杯の水を飲み、ロッカーから衣類を取り出し、着替え(靴下は履きません。一度、脱いだ靴下を再び履くとき、いやな気持になりませんか。)、鏡で服(といっても肌着上下に運動着上下のみ)を整え、風呂場を出て、下駄箱へ。

運動靴を取り出し、靴を床に置きます。ここでマイ・ルールがあります。だいぶ前までは、下駄箱から取り出した革靴や運動靴やスリッパを、手を下した位置から、そのまま革靴や運動靴やスリッパを落としていました。その度にパーンやパタンやパンッという音を発して、ときどき片方の靴が裏返ったりしたりしていました。あるとき、中年の男が、無造作に放り落とした靴が音をたて、両方とも少し跳ねてしまっている無様な状況を見て、「あ、これは、いかん。」と思ったのが切っ掛けでした。爾来、下駄箱から革靴や運動靴やスリッパを取り出したときは、丁寧にそっと床に置くようにしています。

風呂場を出て、30~40mのエレベーターを使って部屋に戻りました。ガウンに着替え、TVを点け、歯を磨き、ミネラルウオーターを飲みながら寛いでいると、家人が帰って来て、言うには「天国でした。滞在最終前夜にもう一度、予約したい。」とのことで、「そうしなさい。」と返す以外の言葉を見つけることが出来ませんでした。

朝から盛沢山で、さすがに疲れたので、今日は、早くやすむことにしました。

タイトルとURLをコピーしました