長崎紀行6

20241115

旅行3日目、資料館の次の目的地は、源泉掛け流し温泉です。小雨が止んで快適なドライブ日和となりました。ナビ登録して1時間弱の運転後、目的地に到着。クルマの中から建物に目を遣ると、なんだか人気がありません。彼女が車から降り、建物玄関に近づき、振り返りざま、頭の上で両腕を交差してバッテンマークです。なんと、温泉建屋入口には、「本日休業」の札。今朝、「営業中」を確認したのですが、インターネット情報を鵜吞みにすることは禁物ですね。

駐車場にクルマを停めて、他の温泉を探します。幾つかの候補から、ここからクルマで40~50分離れた温泉(JR道の尾駅から徒歩10分)を選びます。長崎県道33号線を暫く走行。昼どきだったので、温泉の前に食事です。適当な店はないかと探しながら時速50~60kmでクルージング。すると、大きな駐車場のあるスシローを見つけ、海の近くの店に外れはなかろうと思って、ここに決めました。交差点角に立地する店で、この交差点を左折すると目的地方向です。

エレベータで2Fへ。カウンターに座り、タッチパネルをタップします。メニューには、”厳選地元産の鮨種を極小ごはんで”的ジャンルがあって、専らこの中から食べることにしました。

さすがに地元で獲れた魚です。回転寿司とは思えぬ美味さで、且つ握りのごはんのボリュームが少ないので普段よりも多くの皿を積み重ねることが出来ました。ふたりで25皿くらい。スシロー1店のみで結論付けてしまいますが、長崎の回転寿司はレベルが高いことが判りました。

目的地「創業明治元年 立ち寄り湯処 長崎 道の尾温泉」は、スシローからすぐの距離にありました。源泉100%加水なしの弱アルカリ温泉で、低めと熱めの浴槽2つ。熱めでも普通の湯温で、長湯が可能です。一人用の水風呂が2つあって、温まったからだを沈めると小さな浴槽から水が溢れます。水道の栓が常時開かれていて、その溢れた分を自動的に補充されるため、いつもフレッシュな水風呂が魅力です。私は、三度、水を豪快に溢れさせました。

入口左にウェットサウナが併設されていることを、奥の「高温」と注意書きがあるが決して熱過ぎない湯船に浸かって風呂場を見渡したときに気付きました。濡れた体を拭いて、サウナ室に入ると、60~70°くらいで、室温は高くはないのですが、温泉効果でしょうか、3分くらいで汗が吹き出します。このサウナとても気に入りました。

サウナ、一人用水風呂、二つの水槽の合わせ技で私は気に入りましたが、連れの評価は異なりました。休憩室にはマンガ本が沢山あって、長居が可能です。黒酢ドリンクを飲みながら数冊読みました。

このあと、長崎市街に戻ります。ホテルには直行せず、長崎市街を二方向から見下ろす山の一つ、標高169m鍋冠山(なべかぶりやま)を目指すことに。曲がりくねった細い道を慎重に車を走らせます。結構、注意運転を要求されます。

慎重に、慎重に進んで、無事、頂上です。展望台は、360度見渡せます。新 世界三大夜景の一つと言われていますが、このときは16時頃で、まだまだ明るい眺望です。港中心に写真を撮ります。お互いをモデルにしての撮影も。三菱重工長崎造船所の威容を上から望めます。遠くに軍艦山があるらしいのですが、視認識別できません。二度目の長崎では、是非、頂上からの眺望を、楽しんでください。夜に。

十分、景色を楽しみ、下山です。ルートを誤り、グラバー邸、大浦天主堂近くの細い道をぐるぐるしたりしつつも、満タン返し(レシートを見ると5.65ℓで1,025円)でレンタカー会社に返却。ホテルに戻ります。そのまま部屋直行。シャワーを浴びて、暫く休息。彼女は、今晩の食事処をサーチ中。

ときは、午後6時頃、ホテルから歩いて行ける幾つかの候補からよさそうな店に電話します。呼び出し音が数回鳴った後、応答有り、威勢の良い男性の声、予約可なりやとの当方に、”7時15分までなら”との回答。”すぐ行きます!”と直ちに出発。電話の向こうの喧騒から”これは期待できそうだ”と徒歩5分の距離を気持ちは急きますが、連れに合わせて足の運びはゆっくりと。

店に入ると、大勢の客達の凄い熱気。すぐ右手の小上がりに案内されます。掘り炬燵なので、楽です。壁に掛かった円形の時計を見ると、6時15分過ぎ。飲食1時間弱は、二人にとって十分です。

メニューを見ます。まず、ドリンクです。日本酒にしよう。”旅先では地酒”がマイルールです。長崎の日本酒は数種類あり、どれを選んで良いのか分かりませんでしたので、適当に「はねぎ搾り」を冷で。(後に調べた処、相当な拘りのある酒蔵のようです。)家人は烏龍茶。昼に回転寿司だったのが徒となり、刺身は、ひらめとさざえに留めます。食べ始めて、ここまで美味い、ひらめは特筆ものです。さざえは、彼女が絶賛していました。

焼き物はげそ焼き。柔らかく、うまい。これほどのボリュームのあるげそ焼きとは。間違いなく、わが人生、最高のげそ焼きでした。

揚げ出し豆腐。ふつうにうまい。そして、角煮のチーズパイ。びっくりするほどうまい。

ふたりで舌鼓を打っているときに、若い男性従業員が”ラストオーダーです”と注意喚起してきました。この客は7時15分までときちんと伝わっています。これは、定刻に席を立たねばならぬと、おにぎり3個に、しじみとあさりの味噌汁各1。そしてこの店のサービスに敬意を表して生ビール。

7時14分にレジに向かうと、店長らしき(多分、電話の主)中年男性が時間厳守の礼を言いに来てくれました。

手元のレシートを確認すると、7,020円。非の打ち処のない店でした。              「長崎地魚ダイニング 魚店亜紗(うおだな あさ)」(本店は別にあるようですが、訪問したのは長崎駅近くの店です)

長崎旅行の際は、必訪問です。

駅近の居酒屋でしたので、ホテルに帰るのも楽です。まだ夜は長く、このまま部屋直行は勿体ないので、ラウンジに寄ります。客はまばらで、窓際に座って、赤ワインを飲み始めます。

きょう一日の総括と明日の計画を話しながら、二人で寛いでいると、隣にワイングラスを手に賑やかな外国人の母娘が座りました。スタッフに13Fからの夜景を背に写真を撮って貰っています。家内が自分たちの写真もと従業員スタッフに依頼しました。そのとき、隣の娘が自分に話し掛けたと思って”Of course!”と反応したのが好印象です。

美しい夜景の話題に、スタッフの女性は、長崎の夜景は新 世界三大夜景(長崎、上海、モナコ)一つであると説明。隣の二人も夜景の美しさを賞賛しています。ちなみに、もともとの世界三大夜景は、函館、香港、ナポリらしい。モナコとナポリの夜景は、まだ見ておりません。(ちなみに、数少ない私の自慢は、世界三大夕日をこの目で見ていることです。2016釧路港、1980マニラ湾、1991バリ島です。エッヘン。)

自然の流れで、二人に話し掛けます。

私 ”Where are you?”                                 娘 ”Texas . Are you?”                                    妻 ”Tokyo.When did you come to Nagasaki?”                     母 ”Yesterday. We enjoyed sushi.”

てな具合で、まるで英会話の場面別例文のような遣り取りをしていると、ニコニコしながら父と息子が遅れてやって来ました。手には赤ワインのグラス。

聞くと4人家族で、日本は二度目で、明後日は大阪の予定。日本の料理はどれもうまく、世界中で一番清潔な国だと感動。母親はインドのカルカッタ出身で21歳で渡米。納得した人生を歩んでいる様子が風貌から見て取れます。父親はいかにも米国南部らしい素朴な人の好さが滲みでています。息子は、その両親の下に育った好青年、娘は、自信満々でチャーミング。

ワイングラスとペリエを飲み干したのを機に、4人全員と握手。「よき親、よき子、幸、此処に有り」と述べてグッドナイト。

部屋に戻り、ジムトレーニングはお休みすることにして、湯船に浸かってアルコールを抜きながら、盛り沢山な1日を振り返りました

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