20250222
2月16日(日)予約した時間に2分遅れて、09:52に1F玄関口に降りると、既にタクシーは待機していました。小型スーツケース2個を後ろのトランクに容れ、後部座席に乗り込みます。紺のリュックサック(中には書籍、携帯照明スタンド、自分の洗面道具)を背負ったまま座席に凭れてみると背中が丁度良い具合に伸びていい感じです。結局、空港までリュックを背負ったままでした。
日曜日の羽田空港へのアクセスは、前回もそうでしたが、信じられない程スムーズです。渋滞が一切なく、ドアtoエアポート30分です。羽田空港出発は日曜日に限ると改めて痛感しました。
例によって、定額ですのでメーターの刻みを道中穏やかに眺められます。
あっという間に第1ターミナルに到着。金額は、高速代込みで10,090円(出発地により異なります)。都区内在住ならば、定額タクシーお試しあれ。
自動チェックインで荷物も預け、出発時刻まで間があります。前回の轍は踏まずに、携帯照明スタンドは機内手荷物のリュックの中です。
朝食は、ホットミルクとバナナ1/2本でしたので、何か食べようと適当なレストランを探しながら出発ゲートラウンジを右を見、左を見して歩いていると、以前もここで食べたんだなと想い出しましたが、おにぎりの店”五穀豊穣 蔵一”の店舗横に来ておりました。
メニューを検め、おにぎり2ケと豚汁1杯をシェアしようと、明太子と紅鮭各300円、豚汁530円 計1,130円を支払い、フードコート隅のテーブルで待つ彼女の元へ。特段、期待していませんでしたが、具がたっぷり入った大容量の熱い豚汁の味が最高で、おにぎりも豚汁に引きずられてうまく感じます。
二人の小腹を満足させた後、おもむろに椅子から立ち上がり搭乗口に向かいます。その時点では、このフードコートが、今日の搭乗口18番から遠く離れた場所だったことに頓着しないでいて、つい、のんびりし過ぎていたことに気付いていませんでした。
搭乗口の案内表示を見ながら歩き出します。途中、新装電動カートに彼女を乗せ、脚を労わります。3台ありましたので、私も1台に座り先導します。
高齢読者諸兄姉の皆さんは、空港の電動カートにお乗りになったことはありますか?
安全最優先の為、移動速度が実に遅いのです。時間に余裕があるときはいざ知らず、急いでいるときは不適です。カートで進行中、搭乗が既に始まっていることに気付いた彼女が途中でカートを降り、杖を突きつつ急ぎ足で、カートに座る私を追い越し、搭乗口に向かうのを見て、私も渋々(この時点ではまだ余裕を咬ましていました)カートを降り、後に続きます。
搭乗口手前、数十メートルの処に最後の洗面所があります。先を行く彼女に合図して、いつもの儀式ですが、洗面所で用を足し、歯を磨くという、搭乗口でいまかいまかと待つ航空会社職員にしてみれば、この期に及んであるまじき行為をしておりましたところ、”南紀白浜行きご搭乗最終案内でございます”のアナウンスが。続けて、”あと1名様のみ・・・” 慌てて洗面所を飛び出し、”OOOO様~”と初めて空港アナウンスで我が名を聞くという失態をしでかしてしまいました。
数十メートルを駆け足で搭乗口へ。”走らなくて結構ですよ”の優しい言葉を耳にしながら。これだからJALが好きです。
”すみませ~ん”と平身低頭しながら、搭乗口を通過し、小走りで再び頭を下げて乗降扉口から機内に乗り込むや否や(No sooner had I been on board than ~)すぐにスチュワーデス(この表現は近年、性差別に当たり不適切と言われていますが、男女差別の意識など毛頭ない私的にはこの言葉が、客室乗務員、キャビンアテンダント、CA、キャビンクルーなどと比較して、最もしっくり来ます。)が扉を閉めました。
ところで、高齢読者諸兄、若い頃、スチュワーデスと結婚した奴をちょっと羨ましく小憎らしく思いませんでしたか。
私は思いました。
”ふぅ~”と額に汗を浮かべて席に座ると窓側に座った彼女から、搭乗口で女性職員から「お連れ様は?!」と問い詰められたので「トイレだと思います」と応えておいたとの顛末を聞き、空港では、金輪際、搭乗口から遠いところでは食事をしないと決意した次第です。
さて、出発直前バタバタしましたが、飛行は順調そのもの。離陸10分で、右手に雪を冠った富士山が見えてきました。少し霞んでいますが、美しい姿。南アルプス、中央アルプス、北アルプスの山脈もとても綺麗に見えます。遥か遠くには立山連峰も望めます。これほどの眺めは初めてです。当に値千金。この景観を見られた時点で、今回の飛行機旅行は元を取りました。
定刻に南紀白浜空港に着陸。空港に到着して“熊野白浜リゾート空港”という大きな看板に驚き、昨年7月からこの名前が愛称として使用されていることを知りました。前回、白浜を訪れたのは、昨年2月でしたから、この名称を知る由もありませんでした。
和歌山県が愛称を募集し、全国から寄せられた多数のネーミング案から、国際チャーター便の誘致を目指していることや、「紀伊山地の霊場と参詣道」が2024年7月に世界遺産登録20周年を迎えることから、この愛称に決めたとのことです。
いつものように、空港からレンタカーです。事前に予約しておいたニッポンレンタカーでカローラツーリングを6日間51,810円でレンタルしました。その際、車両補償、路上トラブル安心サービス、ノン・オペレーション・チャージなどのオプションの保険を勧められましたが、事故に合う確率が非常に低いことと、事故ったら金銭で済む話だということ(勿論、対人は無制限です)で、この十年、お断りしています。レンタカー会社としては、保険で儲けを上乗せするビジネスモデルでしょうから、私のような客は旨味のない客に違いありません。
ところで、これまで全て(昨年の長崎を除いて)、空港借り空港返しのレンタカーでした。今回、旅行を終えて、振り返りますと、必ずしも初日から最終日まで借り続けなくても良い事が判りました。南紀白浜空港からホテル(南紀白浜マリオットホテル)までのタクシー料金は1,270円とのことなので、到着日と出発日をタクシー利用にすれば、だいぶんレンタカー代を節約できそうです。
或いは、思い切って東京から白浜まで、名古屋あたりで1泊してクルマで移動すれば、そもそもレンタカー代は掛かりません。その代わり、行き帰りで1泊ずつ、計2泊の費用が加算されます。(クルマ移動の費用は考えないとして)時間縛りのない高齢者には、これも選択肢のひとつでしょう。
さて、空港からホテルに向けて出発しましたが、羽田では、二人でおにぎり2ケと豚汁1杯でしたので、ちゃんと昼食を摂ろうと、良さそうなところを検索します。「白浜バーガー」の口コミ評価が高いと彼女が申します。異論はありません。ナビを白浜駅に変更し、13時半頃に、白浜駅前到着。駅前には1時間まで無料の公営駐車場があって空きも幾つかありました。1時間なら十二分です。落ち着いて食べられます。クルマを停めて、駅真向いの店舗まで徒歩30秒。店頭メニューを見て、店内を覗き、これなら良さそうだと店に入ることにしました。