20250302
正式店名「SHIRAHAMA PARADISE」は、店内飾り付けも、流れる音楽もアメリカン。掛かっていたミュージックは、1960年代風でしたが、おそらく60~80年代を流しているのではと想像します。先客は若いカップル2人のみ。{店に滞在中、母娘(小学生)が入って来ました。}
夫婦二人の経営と思われる店で、おずおずと入店した高齢男女を感じ良く迎えてくれました。店主からお好きな席にどうぞと言われた彼女は、「ここでもよろしいですか?」(おいおい、そこは六人掛けですぞ)と尋ね、「勿論です」の回答も待たずに腰を下ろしました。連れを悪者に仕立て上げようと、私は、“しょうがないなぁ”の風情で端に座ります。
メニューを開きます。白浜バーガーと半ば決め込んでいた私が、念のため、「お奨めのハンバーガーは?」と店主に問うと、「いま、てりやきバーガーが・・・」と宣うので、「じゃ、それで」と、簡単に初志撃沈。彼女は、ステーキ丼に。セットドリンクは、私はコーラ、彼女は、アップルティー。
夫人から美味しい水を貰います。
店にある雑誌に目を通すこと10分弱。まず、コーラとアップルティー(オーバル型の容器に入っていて蓋を捩じって開けます)がテーブルに。店主から”どちらから?” ”東京です” 続いて、カッティングボードに載った、てりやきバーガー&フライドポテト。そしてステーキ丼がサーブされます。
てりやきバーガー(以後、ハンバーガーと表記)は、ソースが垂れて手や衣服、テーブルを汚さないように、専用の丈夫な紙(ワックスペーパー、バーガー袋と呼ぶらしいです)に包み込まれています。 この安心感、好きです。
おもむろに、衣服を汚さないように注意しながら、両手で持って、中央付近から齧りつきます。
”う~ん”(ここでチャールズ・ブロンソンを思い浮かべた貴兄は、タフガイですか?)
何ひとつ抵抗(いま流行りの言葉では違和感でしょうか)を覚えぬ食べ心地。一口、齧り、一口、飲む。それを繰り返します。ハンバーガーにコーラ以上に合う飲み物があれば手を挙げてください。
ポテトのカリカリ過ぎず、ちょっとしっとりした口当たりも好ましい。トマトケチャップで味変します。隣のステーキ丼も味見をしましたが、この店は、very very goodです。食べた後、少しの後悔もなく、(大抵、ハンバーガーを食べて後悔しませんか?)気持ちの良いものでした{事実、出発前日の夕食をここで摂ろうと、再度訪れましたが、生憎と、お休み(木曜定休)でした。}今後、白浜を訪れるときには、定番の店になりそうです。)
会計2,700円(現金)を手渡しながら、”ときどき白浜に来てるので、また来ます。”と彼女が申しますと、夫婦揃って、”是非、いらして下さい。ご旅行お愉しみください!”
高齢読者諸兄姉、白浜で食べる処に困ったら”白浜バーガー”です。
とても満足した気分で、クルマをホテルに向けて走らせます。ホテルは小高い丘にあって、白浜湾を見降ろせる立地です。3度目なのでスムーズにチェックインして部屋に入ります。
7Fの部屋の向こうには、太平洋の水平線が広がります。(水平線が自分の目の高さになるって、当たり前なのでしょうが不思議な感じがします。)
まずは、身体と気分をさっぱりさせようと熱い(とは言っても42~3度にしか熱くなりません。宿泊客の火傷を嫌ってシャワーの温度調節レバーを固定しているホテルには、”大きなお世話”と言いたくなります。)シャワーを頭から浴び、(頭髪量が年相応になって、タオルでごしごしすればすぐ乾きます。)寝巻に着替えてベッドの上で飛行機移動の疲れを取ります。
一服した後、持参したウェアとシューズ姿で、1Fの貸し切り状態のジムで2kgダンベルを使って30分のトレーニング。いまでは、ジムトレーニング内容も以前とは異なり、ごく軽いウェイトのダンベルを使用しています。この日は、2kgのダンベルに終始し、4kg以上には触れることもしませんでした。
部屋に戻り、再びシャワーで汗を流して再度ベッドの上に横になります。
1Fのラウンジが17時にオープンなので、時間に合わせて夜食とアルコールを摂ります。ハンバーガーがまだ腹に残っていて、軽く食べるに留めました。アルコールは、生ビールグラス1杯と芋焼酎ロック1杯そして、アルコールを薄めるための、コップ3杯の水。1時間弱で切り上げました。
部屋に戻って、2~3時間、TVを観ながら酔いを醒まします。
21時頃、風呂の準備を始めます。浴槽が六分目ほど満たされた頃、風呂場に入ってシャワーを浴びながら歯を磨いたり、石鹸で体を洗ったりします。浴槽が七分目、八分目・・と水位が上がって行きます。
私が泊まった部屋の浴槽は、珍しいことに、浴槽に水を貯め過ぎると溢れ出てしまうのを防ぐために、浴槽の淵から下10cm前後の位置に設けられた排水口(オーバーフロー)が無く、浴槽一杯に湯水を貯めることが出来ます。このことは、部屋に入って、各所を検めたときに気付いておりました。(内心、”ラッキー!”)
八分目から九分目に差し掛かろうとしています。貯めているのは・・・お湯ではなく、
水 です。
南紀白浜とはいえ、2月中旬です。
九分目を過ぎた辺りで、浴びているシャワーを高温MAXに、もちろん温水量もMAX。こうやって体表を熱くしないと水風呂に浸かったとき、余りの冷たさにギブアップしたくなってしまいます。
水面が浴槽の淵まで上昇し、水が溢れ出しました。(ホテル関係者の皆様、申し訳ございません)
いよいよです。浴槽の蛇口を止め、シャワーも止めます。
片足からそ~と、もう一方も。湯舟に立った姿勢から一気に身体全体を水面下に沈めます。両耳が水面下に没する迄の僅かな時間、80ℓ(私の今の体重80kgです。)の水が湯船から溢れ出て、洗い場を一気に流れ、壁に跳ね返って複雑な動きをしています。(この部分、私の両目は前方を向いていて、直後に、水中ですので、想像で書いています。)このとき、まだ両耳は、辛うじて水中に没していず、浴室に響き渡った轟音をしっかり聞き取っています。
その直後、頭も没して全身水中下の体勢完了。
ノアの大洪水もかくやと思える“大惨事”です。
溢れ出た水が浴室の敷居を跨いで、洗面所の床を水浸しにする事態はぎりぎりで免れました。危ないところでした。
これを三度繰り返しました。(二度目以降は、浴槽の貯水量をやや少なめにしています。)
風呂から上がった私は、家人に上機嫌で、”水風呂最高!”。
返ってきた言葉は、”事故って、半身不随になっても面倒見ないわよ。年寄が無茶なことして、笑い者になるだけよ”
客観的に、家人に部があるのは明らかですから、今旅行では、明日から水風呂は封印します。
因みに家では、御存知かもしれませんが、風呂上りに冷水シャワーを浴びています。旅先で今回のように浴槽一杯まで水を貯められるときは、水風呂にしたいと思っていますが果たして家人の目を潜って実行できるかどうか。
2月16日 旅行初日、盛り沢山の1日も終わりを迎えつつあります。24時前に就寝。